平成28年6月13日

鳥取砂丘

打ち寄せる波、遠ざかる波。広大な砂丘の向こうには広々と海が広がり、遠き場所に来たと感じたものだ。海は静かに豊かに深く、風は雨雲を押しやり、晴れ間がのぞいていた。海風がお似合いの鳶が丘の中腹に舞い降りて、昼下がりの食事を始めた。


<鳥取市民の話題>

鳥取市は平成28年6月12日に樗谿(おおちだに)公園内にてツキノワグマらしきものを発見したとの情報を受けて、直ちに立て看板を設置し注意を喚起した。

翌6月13日マスコミ取材陣が樗谿公園の登山客にインタビューを行う。A氏はその取材を受けて、有名人となる。

翌6月14日朝のことであった。A氏が腰の鈴を鳴らし、その登山コースを上っていたら、私と出くわした。

旅は道づれA氏と共に、往復一時間・みはらし峠までのハイキングに随行した。

ハイキング歴35年のA氏は公園内での蛍のお祭りがこの騒動で白けてしまったことを残念がっておられました。

ハイキングをされる方とは皆お友達で中にはその熊発見情報を強く疑う人もいらっしゃいました。

A氏もその情報を半信半疑でいらした。ただ、野生の動物の動向に一つの変化があったことを漏らされました。

イノシシが道端をほじった跡を最近見かけなくなったと。

みはらし峠で折り返し、コースを変えて下山したが、熊はいませんでした。

目撃情報が絶えてなくなれば、いずれはこの看板は撤去されることになるでしょう。