愛知県の南に渥美半島という内海と外海を隔てる半島が伸びている。ここの外海にあたる遠州灘は毎日その様相を変える。一日として同じ日はない。その記録を残すために、絵描きになってみたいと思ったものです。その海を眺めるのがいつも楽しみだった。
半島では様々な農産物が取れる。キャベツは有名なのですが、キャベツを積み過ぎた軽トラックが荷台を揺らせながら走るのは良いが、ヘンゼルとグレーテルの兄妹のように、道端にぼとぼとと落としながら、1㎞ほど走り続ける場面に出くわしたことがあります。キャベツからしたら、売られる前に、逃げ出された訳だから、ラッキーだったかもしれない。逆だろうか?
半島の端から端まで貫く街道沿いには牛の家族が暮らしている。家族構成ははっきりしないままとなりましたが、お父さんとお母さんとその他がのどかにおっとりと暮らしていた。100平米ほどの柵で囲われた所だった。一見、狭い囲いに閉じ込められていると錯覚する。毎日そこを通っていると、柵の外側が不自由な世界で内側の家族の世界が自由な世界であることに気づく。牛の家族が羨ましく思ったものです。
渥美半島の先端まで行くと白い紋をつけたカラスアゲハが飛んでいた。これは優雅な蝶です。その蝶は向こう側にある知多半島の内海フォレストパーク(今はもうない)でもみかけた種類の蝶です。この蝶は余程の強者でないと泳いで渡れないこの海峡を平然と行き来することができるのかもしれない。これは飛躍した考えだろうか。確かに飛躍している。
この度、鳥取砂丘に行くことにしました。お楽しみに!